マネジメント

マルチタスクは危険?個の時代はシングルタスクを採用しよう

マルチタスクについて、皆さんはどう思われますか?

長く会社に勤めていて、色んな業務に関わっているとどんどん自分の仕事がマルチタスクなってきています。

2000年代とか2010年代前半くらいまでは、割とこのマルチタスクについては推奨している本なども多かったみたいなのですが、ここ数年は逆を言う本などが増えていますね。

この辺りは時代の変化もあるんでしょうね。

今回は、マルチタスクでは専門性は磨きにくいという話をまとめていきたいと思います。

結局、シングルタスクで集中力と専門性を鍛える時代なのですよね。

多様な仕事を1人で抱えることのジレンマ

僕は今、結構色んな業務を会社でさせて頂いています。

例えば、

  1. 受託開発の新規営業業務
  2. 受託運用案件のディレクション業務
  3. 広告事業の新規営業業務
  4. 会社全体の売り上げ管理
  5. 見積もりや請求の確認と承認作業
  6. 個別プロジェクト毎の収支管理
  7. パートナー企業とのリレーション
  8. 新卒などの採用業務
  9. 経営管理の見直しやルール化

あと、なんだろうな…。

一つ一つが割と労力と時間がかかるので、さすがに全てまっとうにやり切れているわけではありませんね。

ここ最近は諦めてますwww

管理業務系などは、早く仕組み化したりルール化すれば人にパスすることもできるのですが、それを構築するのに時間が取られるので全く進んでいません。

しかし、こう並べてみても、まぁまぁな数がありますね。

そりゃ、終わらないよ。

そうこうしているうちに日々の時間が過ぎ去っていき、なかなか自分のスキルアップにつなげる時間の確保が取れないというのが正直なところです。

このブログも、どうにか時間を見つけてせっせと書いてますし、思っていたよりは、進みが悪いですね。

このような状態は稀かも知れませんが、日々このような業務をしていると、何かをしっかりと出来るようにならないんじゃないかなと思っています。

中小企業の問題でもあるのですかね。

トヨタなどの生産現場では「多能工化」という言葉もあります。

これは、複数の専門性を持ってさまざまな業務に人と時間を割り当てる事を意味していますが、一つの専門性がない状態の時はやっちゃいけないでしょうね。

ビジネスモデル自体がなかなか収益性を確保しにくいという問題もあるかと思います。

なので、人材を増やしたり、何かシステムを導入すると言っても、先にオペレーションとしての仕組みが構築されていないと、上手く回るようにはならないですよね。

このようなマルチタスクに陥らざるおえない状況でも、10年くらい前は効率的に仕事をするノウハウ本などが結構売れていたように感じます。

コンサルタントの方々とかは本当に忙しい中色んな分析やアウトプットを日々しているので、こう言う仕事のスタイルは日々やってるんじゃないですかね。

2000年代のコンサルティングブームとマルチタスク

僕ら80年代の人たちが就職した時って、ちょっとしたコンサルティングブームだった気がします。

なんで流行ったんでしょうかね?

みんな起業したりするための登竜門的な位置付けだったのでしょうか?

あるいは、現場仕事よりも経営全体から戦略的にアプローチをする仕事を早くから携われると思ったから流行ったんですかね?

もしかしたら、日本の高齢化と合わせて、次世代経営者の不在と新しい発想でのビジネス展開を考えられる人が組織の中にいなくなったから?

と、色々要因はありそうですね。

そんな時代に、コンサルティング会社に勤めていた人が自分や会社のノウハウをまとめて本として出版される方がとても多かったように感じます。

代表的だったのは勝間和代さんですかね。

いや、本当にたくさんの勝間さんの書籍が本屋さんに並んでましたね。

そんな本の中でも、日々の時間の使い方や思考法、フレームワークなどを紹介していて、いかにして、早く思考してロジカルに物事を進めていきましょうというワークスタイルが推奨されていていました。

いかにも西洋思考な感じです。

90年代後半の本とか読むと、まだ東洋感があったのですが、この話はまた別でします。

2010年代からのスタートアップブームとシングルタスク

それから、日本でもスタートアップが盛んになりましたよね。

やっぱり一番大きなきっかけはiPhoneなどのスマートフォンが出てきたことによるソフトウェアやアプリケーションサービスのスタートアップでしょうか。

コンシューマー向けのテクノロジーが一新したことにより、チャンスだと思った方もきっと多いのではないでしょうか。

スタートアップの場合、本当に少人数で仕事をしなければいけません。

その中で仕事の生産効率を高めるためには、専門性に特化しないとスタートアップはうまくいかないという事がわかってきたんじゃないでしょうか。

よく、WEBやアプリなどのサービスを立ち上げるチームの役割としては、

  • ハッカー・・・エンジニアとしての役割。ゴリゴリの実装をするプログラマー。
  • ハスラー・・・ビジネスを率いる役割。営業や人とのリレーションやコミュニケーター。
  • デザイナー・・・ユーザー目線でサービスを形にする役割。

と、このような役割が別れていて、それぞれの役割の人がお互いを理解していながらも得意な専門性で尖っている事が、スタートアップのチームがうまくいく要因とされていました。

働き方の多様化 フリーエージェント時代の到来とシングルタスク

今の時代感でいうと、またIT革命に続く革命が今起こっています。

このパラダイムシフトに合わせて、色々な本屋さんでも売っているのがシングルタスクの本や集中力やマインドフェルネスといった本ですよね。

いかに集中力を高め、意識を分散させるのではなく、一つの事に集中させるかが鍵だと思います。

また、時代もスタートアップと合わせてフリーランスなどのフリーエージェントへとシフトしてきていますよね。

こういう方々が専門性を活かしながら働くには、様々な業務というのは足枷にしかならないですよね。

そして、仕事をすればするほど専門性が上がるので、どんどん成長していく事ができるのではないかと考えています。

これは、専門性を高めるためにはとても有効な方法ですよね。

そして、これからの時代は複数の専門性を持っている人の方が成功しやすいとも言われています。

どれか一つの専門性をきっかけに、専門性を拡張、あるいは転用していけるからでしょうね。

コミュニティ経済においては、それぞれのコミュニティにおける専門性を持っておく事が、戦略的アプローチなのだと考えます。

そういう点においては、マルチタスクというのはあまりいいことはないかもしれませんね。

なんとかして、脱却したいと思います。

この方法についても、また今度ご紹介していきたいと考えてます。

今日はこの辺で。

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