マネジメントに悩むマネジャー「マネジャーとして働くことになったけど、マネジメントって何から覚えていけばいいのかわからないなぁ〜。マネジメント能力ってどうすれば向上するんだろう?」
今回は、このような疑問にお答えしていきます。
この記事を読むと、以下のことが分かるようになります。
- マネジメント能力を高めるための観点
- マネジメント能力を発揮する2つの軸
- マネジメント能力を高めるコアスキル
僕自身は、過去に7年ほどマネジメント研修などを提供する会社で営業をしてきていました。
その中で、体系立ててマネジメント能力を身につけていく手法などをコンサルティングをしてきています。
今回、マネジメント能力を高めたいという方は、以下のような傾向もあると思います。
- マネジメントをする観点がわからない。
- マネジメントにおける優先順位がつかない。
このような状態だと、課題が色々と発生するマネジャーとしてマネジメントが行きどどかなくなったりしますよね?
そのようなことが無いように、以下ではマネジメント能力を高める観点やスキルについてご紹介して行きます。
この記事では、僕がコンサルティングを通じて提供していたマネジメント能力を高める観点やスキルをご紹介していきます。
それでは早速みていきましょう!
もくじ
マネジメント能力を高める3つの観点:生産性/社会性/人間性で課題発見
いきなり難しい話になってすみません。
マネジメントって簡単じゃないですもんね。
とはいえ、大切な観点ですので、少々お付き合いください。

この三角形のバランスを取りながらマネジャーはマネジメントしないといけないんですよね。
生産性が低くいと、会社経営は成り立ちませんよね。
ここは、売上だったり、生産のコスト面であったりなどのお金周りの話題が多いです。
社会性が低いと、そもそも問い合わせが減ったり、他の競合にも置いて行かれたりする状況ですね。
プロモーションが行き届いていなかったり、コンプライアンス的なところも社会性に含まれます。
人間性は、モチベーションややりがいのところを意味しています。
ここが低いと、みんな会社を辞めたりしますね。
こんな形で、自分の組織を見てみて、どのあたりが良くてどのあたりが悪いかを冷静に判断するのが、マネジメント能力を高める第一歩ですね。
こちらの本でも、生産性における組織と人材について詳しく書かれていますから、参考までに。
ここで課題を見つけ出したら、次にそれを解決していくための業務が発生していきます。
その課題解決のためのマネジメントの軸を次にご紹介していきます。
マネジメントの2つの軸:人と仕事のマネジメント能力を高める
上記の3つの観点から、実際にどのようにチームを動かしていくか。
その具体的なアプローチを考える時に、「人と仕事」という軸で動かし方を考えましょう。

人であれば、誰が適任か。
仕事であればどんな業務を仕事として作るか。
このあたりをマネジメントとして行う必要があります。
多くの日本人マネジャーは、仕事のマネジメントは意外と得意な傾向があります。
仕事のマネジメントは、目的や目標から逆算して段取って最短ルートで合理的に物事を進めるやり方と言ってもいいかもしれません。
多くのマネジャーはこれを考え出して、それを部下であるメンバー(人)に仕事を与えるわけですね。
結果、ほとんどのマネジャーがここで失敗しています。
さて、それはなぜでしょうか?
答えは、人のマネジメントがおろそかになっているからです。
仕事を部下に与えて、部下がマネジャーと同じ考えで物事を考えられる人だったらいいですが、たいていの部下はそうではありません。
- 何でそんなやり方をするんだろう?
- 他にも抱えている業務があるのに。
- 自分のキャリアにとってどんなメリットがあるんだろう?
- ・・・自分でやれよ!
部下は、内心ではこう思ってることもしばしば。
人のマネジメントができていないマネジャーは、部下の動機付けや進捗確認のためのコミュニケーションや、部下との信頼関係を作るコミュニケーションを取らないまま、仕事だけ人に与えている状態なのです。
最近の傾向だと、人のマネジメント能力の低いマネジャーが多いですね。
そもそも、マネジメントの軸として人と仕事があるというのを知らないでマネジメント業務をしている人が多いのです。
ですので、マネジメント能力を高めるのであれば、この「人と仕事のマネジメント」という軸で、両方のアプローチが取れるように意識しておきましょう。
人のマネジメントにおいては、田坂広志さんの知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)がもっとも良い本だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
ここまで出来れば、マネジメント能力を飛躍的に高めることができます。
マネジメント能力を高めるコアスキル:ミッション設定
さて、ここまでみてきた中で、人と仕事のマネジメントの両方をしていくことがマネジメントには必要と伝えてきました。
しかし、チームと自分のミッション設定がここでしっかりなされていないと、人と仕事のマネジメントはうまくいきません。
一言でいうと、「自分は何に一番コミットするか?」をはじめに決めておきましょうということです。
人からあなたのミッションは?と聞かれることがないにしても、自分の中での最優先事項(=ミッション)を決めておくということです。
これが全ての優先順位を決める上で非常に重要なポイントとなってきます。
「僕はこのチームをこういう状態にするのが、ミッションだ。それをすることで会社全体にとってもチームにとっても、メンバー一人ひとりにとっても有益であるから!だから、誰がなんと言おうと(社長だろうが部長だろうが)これだけはやる事に挑戦する!」
・・・みたいな感じです。
ちょっとカッコ良くないですか?
あ、ちなみに、これをカッコいいと思うのは、40代以上の人かもしれませんねw。
もっと若い世代だと、このような考え方は「辛い」と思ったり、「苦行」と思ったりもしますので、カッコよさアピールはしないほうが良いですよ。
ただ、このようにしなければ、マネジメント能力を超えた「人としての魅力=人間力」というのが付いてこないのが実情です。
なぜ「人としての魅力=人間力」が必要かというと、今は「何をするか」よりも「誰とするか」の時代だからです。
何をするか、誰とするかということで言いますと、こちらの書籍は学びが多いですね。
採用について書かれた本ではありますが、「誰とするか」という点では「相手から選ばれる会社組織」について書かれている良書です。
この「誰とするか」をポイントとした時に、自分を選んでもらえるパーソナリティを身につけるという意味でも、ミッション設定のコアスキルが必要になってきます。
マネジメント能力を高めるためにも、このミッション設定というのは意識して取り組んでおくことが大切ですね。
誰とするか、という点においては、個人の時代は「何をやるか」よりも「誰とするか」の時代という記事でも紹介しています。

マネジメント能力に必要なコミュニケーション能力と思考力
マネジメント能力を高める事においては、必須となるのはコミュニケーションの能力です。
これは僕の持論ですが、マネジメント能力=コミュニケーション能力だと思っているくらいです。
それだけ、マネジャーはコミュニケーションをとる相手が多岐に渡ります。
コミュニケーションスキルに関しては、心理学で人を動かす!超カンタンなコミュニケーションの方法で詳しくその方法についてまとめています。
こちらは、僕が以前コンサルティングをしていた時に提供していたコミュニケーションスキルのノウハウも織り交ぜていますので、参考になりますよ。

また、コミュニケーションをとる相手をどのように動かすかといった思考能力も大切です。
マネジャーをする人であれば、思考能力の基礎は当然あると思いますが、人を動かす為の戦略的な思考力というのは恐らくこれまであまり考えられたことが無いかもしれません。
そのような方は、ゲーム理論を意識されると良いですね。
特に、こちらの本が参考になると思います。
他部署との交渉や、部下を動かす為のコミュニケーションをとる前に、少し戦略的なアプローチを考えてみる時に、ゲーム理論はとても有効です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでをまとめると以下のようになります。
- マネジメントの3つの観点:生産性/社会性/人間性の3つで課題を見つける
- マネジメントの2つの軸:人と仕事のマネジメントの両方を動かす
- マネジメント能力に必須のミッション設定で「人間力」を磨く
- コミュニケーションとゲーム理論で人を動かす
これらのことを実践していくと、マネジメント能力も高めることができると思います。
ぜひ、マネジャーとしてのポジションにたった際は、参考になれば嬉しいですね。
また機会があれば、マネジメント能力の能力要件についてもご紹介していきたいと思います。(能力要件がある程度わかれば、能力開発にとても有効ですから)
それでは、今回はこの辺で。