
頭の回転を速くしたい人「抽象化思考ってあるけど、具体的にはどんなふうにしてトレーニングすればいいんだろう?何か良いやり方ってあるのかな?」
「抽象化思考のトレーニング」ってこのところ注目され始めていますね。
先日、頭の回転が速い人から仕事を教わる時の3つのポイントという記事を書きました。
ですが、実際に、頭の回転が速い人とというのは、一体どのような思考の習慣をお持ちなのでしょうか?
その答えが、以下です。
頭の回転が速い人の思考の習慣
結論:「抽象化と具体化」の思考を行ったり来たりすること
そうなんです。
この「抽象化」と「具体化」を頭の中で考えながら、それを繰り返す思考をするというのが頭の回転の速い人の習慣になっているんですね。
このことを習慣として繰り返していくと、僕らの頭の回転量も増えるでしょう。
この記事では、頭の回転を速める「抽象化」と「具体化」のトレーニング方法とおすすめ書籍についてご紹介していきます。
ここに書いてあることを実践することで、以下のことが身につきます。
抽象化・具体化思考トレーニングを実践することで身につくこと
- 論理的な思考(ロジカルシンキング)
- コンセプトやキャッチコピーなどのコンセプチュアルシンキング
- クリエイティブなアイディアや発想
ちなみに、この記事でも紹介しているノウハウは、以下のnoteでもかなり具体的に紹介しています。
3ヶ月くらいでかなり効果が出ますので、やらない手はないですが、有料ですので、本気の人だけ購入してください。
関連記事:頭の回転を速くするノート術【7つのマスを使った思考訓練の方法】
それでは、抽象化と具体化の例を、いろんな角度で一緒に見ていきましょう。
この記事に関連するおすすめ本紹介記事
もくじ
抽象化と具体化とは
改めて「抽象化」と「具体化」を説明をするのって、逆に難しいですね。。。
まずは、「具体化」について。
具体化について言えば、一つのテーマに対してそれについて具体例をいくつかあげてみたりするということですね。
例えば、ニュースに対して気になったとして、「なぜそれが気になったのか?」を具体的な理由をメモやノートに書き出しています。
次に、「抽象化」について。
抽象化について言えば、僕は人との会話の時にメモをし、後でそのメモを見返した時に、「このテーマを一言でいうとなんて言えるか」を考えています。
こうして抽象化と具体化をいききしながら、頭の回転を速める思考トレーニングをするように心がけています。
抽象化・具体化の思考トレーニングに便利な「ノート術」とおすすめ本:メモの魔力、超ノート術
ちょっと余談ですけど、抽象化や具体化の思考トレーニングを始める上では、ノートをたくさん活用すると良いですね。
ノート術については、以下の記事でノウハウやおすすめ本をまとめています。
ノート術の関連記事:
外部サイトの「ノート術のおすすめ本」を紹介している記事
最近ですと、ShowRoomの前田裕二さんが、「メモの魔力」という本を書かれて大ヒットしていますよね。
前田さん自身がかなりノートを使って日頃から思考のトレーニングをされていたりします。
また、キーワードとして抽象化・具体化ということもメモを取る際にかなり意識して取り組まれていますね。
思考の訓練としてはかなり参考になる本ですので、ぜひ読まれてみては如何でしょうか。
(2019/2/4:追記)
また、佐藤ねじさんというデザイナーさんが書かれた本に「超ノート術」というのがあります。
- メモやノートを書くのが好きな方、
- キャッチコピーやデザインなどのクリエイティブな仕事をしてる方、
- よくメモをする方
は、この本を読むと今以上にノートを書くことが楽しくなると思います。
思考をまとめる、抽象化するという事においても、参考になると思います。
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「抽象化・具体化思考」トレーニング方法①: ミクロとマクロを同時に見る
それでは、以下では具体的に「抽象化」と「具体化」の思考トレーニングについて解説していきますね。
「抽象化」と「具体化」の別の言い方をすると、以下の言い方が出来ます。
抽象化と具体化の別の言い方
- 抽象化 → マクロの視点
- 具体化 → ミクロの視点
たまに、テレビ番組のインタビューとかでコレと同じ事を言っている人がいますね。
最近気付いたのだと、クリエイター集団・ライゾマティクス代表の齋藤精一さんや、サッカー選手の遠藤保仁さんとか、彼らの考え方に触れている動画などでおっしゃってました。
齋藤精一さんのコメント
「ミクロとマクロのいききがはやい」人が一流と感じる
「ミクロとマクロの視点を同時に見れる人」が一流に思える
それと近いことをされてると気が付いたのが、サッカー選手の遠藤保仁さんでしたね。
遠藤保仁選手のコメント
鳥の目になってピッチにいながら上から俯瞰して見る
いいサッカー選手は頭が疲れる選手
スポーツの世界でも、やはり一流プレーヤーになるにはそのような日頃の思考習慣が結果を支えているんですね。
全体感、大局観とも言うことが出来ますね。
意識をしてトレーニングし続けないと本当に難しい事だと思います。
ビジネスにおいても、このマクロとミクロの視点、俯瞰的な視点はとても大切ですよね。
ビジネスにおいての俯瞰的な視点を持つには、フレームワークと呼ばれているものを理解しておくと非常に便利です。
そのようなフレームワークを使いこなせるようになるのはとても大変ですが、理解しておくことで思考の具体化にも活かせます。
「ビジネス基礎」を身につけるおすすめ本:経営戦略の基本
僕も、「経営戦略の基本」という本を読んで、基本的なビジネスの全体感のイメージを持ちやすくなりました。
ざっくりとビジネスの全体像を俯瞰してイメージできるようになりたい方には、オススメの書籍です。
図も多く、わかりやすい言葉で丁寧にまとまっています。
すごく読みやすいですよ。
ビジネスの基礎や戦略についてのおすすめ本は以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ビジネス基礎・戦略のおすすめ本の紹介記事
「抽象化・具体化思考」トレーニング方法② 好きな理由や嫌いな理由を書き出す
好きなことや嫌いなことの理由を書き出すというのも、抽象化と具体化のトレーニングには効果的です。
自分の指向性を発見することを訓練としている人も多いようですね。
これは、抽象的な事を具体化する例ですが、好きな理由や嫌いな理由を書き出す事をしている人がいます。
例えば、以下のようなことですね。
抽象的なことを具体化する例
- なんでアレをダサいと感じるのか?
- なぜアレをする事が嫌なのか。
- どうしてこれを好きだと思うのか?
このように、自分の琴線に触れる事や、その理由をハッキリさせておくと、自分の指向性が決まってくるようです。
これは、やってみると面白いと思います。
普段から、何が好きなのか、あるいは嫌いなのかをあまり意識していない人も多いです。
このようなことを探す習慣や、世の中にあるものをじっくりと鑑賞をするというのは、視野が広くなる事にも繋がります。
僕も、今までこのような習慣が無かったのですが、意識してやってみたら、かなり脳が疲れることに気づきました・・・w
でも慣れてくると、色んなことに転用できるようになりますね。
ポイントは、「言語化」をするという事です。
何かを見たり感じたりした時に、それを言葉にしてみるということが思考の「抽象化」と「具体化」に結びつきます。
言語化をするためには、日頃からそのようなトレーニングを積んでおくことも大切です。
また、たくさんの表現されているものを知識としてインプットしておくことも大切ですね。
このようなことをトレーニングとして繰り返していくことで、抽象化と具体化の思考の幅はどんどん広がっていきます。
「抽象化」と「具体化」に役立つ知識と言語化のおすすめ本:センスは知識からはじまる
抽象的なことを「言語化する」ということは、やはりこれもトレーニングが必要です。
その事について非常にわかりやすくまとめてある本もあるので、オススメの一冊が、「センスは知識からはじまる」という本です。
こちらの本は、センスについての誤解から解いていくような内容です。
センスって、とても感覚的な印象を持っているかも知れません。
ですが、実は対象となることに対して僕らが知らな買ったり、言語化ができていないということがたくさんあるということを伝えてくれています。
デザインの基礎を学べるおすすめ本:なるほどデザイン
あと、少し難易度が上がりますが、好きなデザインと嫌いなデザインの理由を書き出すということも、抽象化と具体化のトレーニングの効果的な方法です。
近年では、表現としてのデザインや設計としてのデザインはビジネスにおいてもとても重要視され始めています。
街の広告や電車の広告などを見て、気になるモノがあればメモに書き出していくといったトレーニングも良いです。
デザインを見る、鑑賞する能力も高まるでしょう。
デザインについて、非常にわかりやすいと思った本が「なるほどデザイン」という本です。
この本はデザインについてまったくウトイ人でもわかりやすく紹介してしてくれているので、オススメですよ♪
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「抽象化・具体化思考」トレーニング方法③ 我見と離見と離見の見を極める
我見と離見と離見の見。
ジャパネットたかたの高田さんがよく仰ってる事のようです。
元々は能楽の世界で言われている言葉のようです。
我見と離見と離見の見
- 我見とは、自分視点での物の見方
- 離見とは、お客さん視点での物の見方
- 離見の見とは、自分とお客さんを俯瞰して見る物の見方
世阿弥が提唱している訓練として、この最後の「離見の見」を意識して出来るようになると、良い能を舞うことができると言っているようです。
ビジネスに例えると、こうですかね。
- 我見:「こう伝えればきっと分かりやすいだろう」
- 離見:「なんでこの人は僕のいうことが理解できないんだろう?きっと知識が足りないんだな」
- 離見の見:「この2人の会議の状況にタイトルをつけるとしたら何だろう?」
このように、相手目線で考えるのは「離見」、俯瞰して見るのが「離見の見」です。
ミーティングなどのメモや議事録でも、会議の議題や話題にタイトルをつけるということもできます。
抽象化のトレーニングとしても身近なことで続けてもらえたらと思います。
一流への道を説いたおすすめ本:風姿花伝
ちなみに、「我見と離見と離見の見」について書かれている「風姿花伝」という世阿弥が書いた本があります。
能について書かれている本ではありますが、「一流になる為の、何かを極める極意」について昔の人が説いている良書です。
何かの分野を極めたいと思う方や興味を持たれた方は、ぜひ読んでみて下さい。
「抽象化・具体化思考」トレーニング方法④ 目的と時間を決めてから考える
抽象化と具体化の話から少しずれますが、大切なことなので記載しますね。
(僕が一番苦手なところなので、自分への戒めも含めて・・・w)
あれ?何を目的にして考えてるんだっけ?
こういうことって、良くありません?
これは、抽象的な問いから発生して行って、具体的な問いへと落とし込んでいくプロセスだと思います。
このプロセスを回していく事で、ビジネスやデザインなどの場面でも有効になってきますね。
ですので、考える目的やテーマからしっかりと思考をすることも大切です。
そして、そのテーマに沿って早く考える。
例えば時間に制限を設けるなどです。
よし、○○分までに一旦書き出そう
これは、頭の回転を早めるために無理やり考えるためにも必要だと思ってます。
何事も時間を決めて取り組むという事をあまり意識していなかったので、訓練の場で時間を決めて取り掛かれば、必要な時にスムーズに物事を進めることができると考えてます。
頭の回転速度を上げるのも、練習を重ねればできるようになってきます。
このような抽象化・具体化のトレーニングになっております。
頭の回転を速めることを意識させるおすすめ本:ゼロ秒思考
ちなみに、僕の好きな本で、「ゼロ秒思考」という本があります。
この本は、とても単純な練習を積み重ねていけば、早く広く深く考えられるようになるというのを伝えている思考の指南書のような本です。
やることは、1つのテーマに対して、1分で思いついたことをひたすら書き出すということだけ。
それをどんどんと20分〜30分ほど毎日続けるというトレーニングです。
頭の回転速度を高めたり、具体化のトレーニングにはかなり有効です。
興味のある方は、一読されてみると良いと思います。
こちら以外にも、思考力を高めるおすすめの本を以下でご紹介していますので、よければ参考にしてみて下さい。
思考力を高める本を紹介している記事:
「抽象化・具体化思考」トレーニング方法⑤ 専門性を高め続ける
ここでも専門性について出てくるのではないでしょうか。
専門性は、ある一定以上の知識や経験をそのこと1つに費やしたから身につくものです。
ですので、それについて深く考えたり経験をしてきた時間や量がものすごく多いですよね。
その時の経験や知識を、抽象化によって、あるいは、具体化をして「置き換える」にとても有効です。
「この人が言っていることは、自分の得意分野でいうとこうだな!」など。
専門性を高め続けることが、ゆくゆくは具体化と抽象化への「転用」として活かせる事に繋がります。
そして、活かせる領域を広げていくためにも、専門性を高め続けるという行為が必要になってくるかと考えています。
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抽象化・具体化思考を身につけるおすすめ本の紹介
(このセクションは2020年7月に追記しています)
抽象化・具体化思考については近年とても注目をされてきており、その重要性というのはビジネスシーンにおいてもよく使われるキーワードになりましたね。
こちらでは、抽象化・具体化思考が身につくおすすめ本をご紹介していきます。
「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問
「具体と抽象の往復」について、この本ではその重要性とトレーニング問題を紹介してくれているおすすめ本です。
斬新な発想をできるようになる、無用な軋轢やコミュニケーションギャップの解消にも役立つ本ですね。
「抽象化と具体化の基本動作」から「仕事・日常生活における実践・応用の仕方」まで解説されています。
具体と抽象
こちらの本もまたわかりやすく教えてくれているおすすめ本です。
例えば、永遠にかみ合わない議論やヘイトスピーチ、ネットでの炎上などを事例に取り上げられています。
具体的言説と抽象的言説のズレを四コマ漫画とシンプル図解で表現されている、入門者向けの本ですね。
メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問
メタ思考は、「物事を一つ上の視点から考える」ことと本書では紹介さてていますが、まさに抽象化思考を助けてくれるトレーニングの本としておすすめです。
メタ思考を実践するために「Why型思考」「アナロジー思考」が紹介されています。
直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN
こちらも2019年にとても注目されたおすすめ本です。
「それはただの妄想だ。まず根拠を示せ!」という、この論理的なコミュニケーションがいま、そんな常識が通用しなくなりつつあると言われています。
「途方もない妄想」からスタートして、ヒト・モノ・カネを動かすという壮大なテーマにチャレンジした「停滞感」を打ち破る、思考の新技法が紹介されています。
こちらもぜひ参考にしてみてください。
抽象化・具体化のその他のおすすめ本
上記以外に、抽象化思考に活かせるのではと思う書籍をここでご紹介しておきますね。
その他のおすすめ本:最強の思考法「抽象化する力」の講義
こちらは、本質をつかみにいく為の思考法として、論理的な側面から詳しく解説がされている本です。
今回のテーマにもズバリな本でもあると思います。
この本はマニュアル本ではないので、理論的なことを知るには、とても便利な本ですね。
この本を基に、ご自身なりのトレーニング方法を編み出してみるのも良いと思います。
もし、オリジナルのトレーニング方法を作った方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください!
その他のおすすめ本:ハイ・コンセプト
抽象化の思考法を学ぶにはとても参考になる良書です。
僕が好きなのは、「ショートストーリー」を作るところですね。
昔は日記がわりに、その日の出来事をショートストーリーにしてまとめるというトレーニングをやっていました。
比較的読みやすいので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
Kindle Unlimitedで知識のインプットの量を増やす
Kindle Unlimitedなど、月額の利用料を支払えば数々の名著が読めるサービスが多いですね。
Kindle Unlimitedの場合、月額980円(税込)で、和書12万冊以上、また、洋書も120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になります。
ビジネス本から漫画、雑誌など、多岐に渡るジャンルの書籍が読めるようになります。
多読をしたり、気になっていた本などがどんどんKindle Unlimitedで読めるようにもなりますので、ぜひこちらも登録しておくことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、具体化と抽象化というテーマで、様々な観点で表現をしてみました。
これらを日々トレーニングを積み重ねていくことで、以下のことができるようになりますね。
抽象化・具体化の思考トレーニングの結果
- 論理的な思考(ロジカルシンキング)
- 抽象度の高い思考としてのコンセプチュアルシンキング
- クリエイティブなアイディア
まずは、取り組みやすいところから、始めてみることをおすすめします。
これら全てをしなければならないと言うことはありません。
続けられそうなこと、すでにやっている事にプラスαできそうなことから、取り組んで頂ければ良いです。
日頃からの思考のトレーニングを始める際、参考になればと思います。
思考力を鍛えるトレーニング方法に関しては、こちらの記事でまとめていますので、他のトレーニング方法もぜひ参考にしてみて下さい。

それでは、今回はこの辺で。
この記事でご紹介したおすすめ本紹介記事