マネジメント

マネジメントがうまくいかない人の共通点と理由【成果主義の弊害】

マネジメントがうまくいかない人「どうすればもっとうまくマネジメントができるんだろう?ビジネスとして当たり前のことをしているつもりなんだけど、なんでメンバーは動いてくれないのかな?」

マネジメントをしていても、うまくいかないことって多いですよね。

僕が思うに、うまくいくマネジメントなんて、ないんじゃないかな?と思うくらいです。

次から次へと問題というのは発生しますし、メンバーや部下というのも思うように成果をあげてくれなかったりします。

ただ、最近のマネジャーのマネジメントスタイルを伺っていると、人のマネジメントがうまくいっていない傾向にあると思っています。

今回は、マネジメントにおいて、人のマネジメントがうまくいかない人にありがちな共通するポイントについてご紹介していきます。

この記事を読むと、以下のことが分かるようになります。

  • 現代のマネジャーが人のマネジメントがうまくいかない理由
  • 人のマネジメントがうまくいかないマネジャーの共通点
  • 人のマネジメントを行う上で参考になる本

僕自身は、マネジメントの教育をコンサルする企業で長年勤めてきました。

そして、今でも同僚のマネジャーの行動を見ていても、「これじゃ彼の部下は辞めていくな」と思い、そして案の定、その部下が会社を去っていくのを見たりもしています。

やっぱり人のマネジメントがうまくいかないマネジャーなんですよね。

今回は、それらの傾向についてまとめていきます。

それでは早速みていきましょう!

現代のマネジャーが「人のマネジメント」がうまくいかない理由

全てのマネジャーに共通している、とは言いませんが、最近の30代のマネジャーさんを見ていると、「人のマネジメント」がうまくいかない傾向にあるんじゃないかな?と思うことがよくあります。

特に、R社やS社といったような、一般的には優秀な人たちがたくさん集まっていると思われている企業のマネジャーさんでも、そう思ったりします。

「そんなことない!

自分はうまくやれている!なぜならちゃんとチームや部署で成果を出しているんだから!」

・・・こう思った人。

いらっしゃいませんか?

そのような人がもしいらっしゃったら、ちょっと要注意ですよ。

なぜなら、僕が言っているのは、「人のマネジメント」です。

「仕事のマネジメント」ではありません。

成果が出せているのであれば、それはマネジャーとして優秀だからかもしれないですが、もしかするとプレイヤーとして動く自分の成果も影響していたりもします。

そうです。

ポイントはこの点にあります。

人のマネジメントがうまくいかない理由としては、成果を上げることを優先しているからです。

もっというと、成果を出すための「リソース」としてメンバーや部下を使い、成果を出すための仕事のマネジメントしか行っていないと、人のマネジメントがうまくいかなくなります。

このような人は、マネジャーの役割自体をあまり理解していない可能性もあります。

マネジャーの役割や求められる能力については、【完全版】マネジャーに求められる18個の能力を徹底解説【1万字】で詳しく解説をしています。

【完全版】マネジャーに求められる18個の能力を徹底解説【1万字】マネジャーに求められるマネジメントの能力について徹底解説をしています。マネジャーとして成果を出そうとした際に、マネジャーに求められる能力がどのようなものかを知っているだけで出せる結果というのも変わってきます。そんな一助になれば嬉しいです。...

よければ、一度目を通してもらえると嬉しいですね。

人のマネジメントがうまくいかないマネジャーの共通点

人のマネジメントがうまくいかないマネジャーの共通点は、いくつか上げることができます。

  1. マネジメントには「人のマネジメント」と「仕事のマネジメント」があることを知らない
  2. 部下とのコミュニケーションは「5W1H」のみ
  3. モチベーションは内発的な物と思い、他者のモチベーションコントロールに努めない

人のマネジメントと仕事のマネジメント

①については以前、マネジメント能力を高める3つの観点と2つの軸【コアスキルが大切】でも詳しく解説しています。

マネジメント能力を高める3つの観点と2つの軸【コアスキルが大切】この記事では、マネジャーとして働く人がマネジメント能力を高めるために必要な観点やスキルなどについてご紹介しています。具体的なトレーニング方法ではなく、実践していく中で必要なマネジメント能力をまとめています。参考となる記事や本もご紹介しています。...

ここでご紹介しているのは、「人と仕事のマネジメント」という点と、「人間性/生産性/社会性」のバランスをとるということについて解説をしています。

割と基本的なことではあるのですが、あまり最近このようなことを論じる人もいなくなりましたね。

時代の流れでしょうか?

・・・ちょっと悲しい。

「5W1H」のみのコミュニケーション

②についてですね。

  • なんで?
  • どうやって?
  • いつ?
  • 何を?
  • 誰に?
  • どこを?

これベースでしかコミュニケーションを取らないマネジャーも、実は結構います。

いや、ホントに結構いますよ、マジで。

部下との会話は全てこれ。

でも、ある意味では正しいです。

つまり、成果を出すためのコミュニケーションとしては、これらが基本ですので、正しいとは思います。

ただし、間違いがあります。

それは、

フォローをしない

あるいは、

褒めない

という点ですね。

つまり、認めるべきところは認めるコミュニケーションをしなければならないと言うことです。

5W1Hのみのコミュニケーションスタイルだと、多分ほとんどの部下やメンバーは潰れますね。

モチベーションコントロールをしない

③は、モチベーションコントロールをしないとマネジャーですね。

いわゆる動機付けってやつです。

先日Twitterで見かけたのですが、

三流のマネジャーは「お前がやれ」

といい、

二流のマネジャーは「やってくれ、なぜなら・・・」

といい、

一流のマネジャーは「君にしかできない仕事がある」

と、相手の気持ちを動かす言葉を使います。

このような言葉の掛け方一つで、かなり相手の行動もモチベーションも変わってきます。

そうすることで、内発的なモチベーションにも火がつくのですけどね。

・・・この辺りもあまり知られてないですね。

だから、マネジメントがうまくいかないのかもしれないですね。

人を動かすコミュニケーションに関しては、心理学で人を動かす!超カンタンなコミュニケーションの方法という記事で、その具体的な方法について解説をしています。

心理学で人を動かす!超カンタンなコミュニケーションの方法心理学をベースに人を動かすコミュニケーションの方法についてこの記事ではノウハウをまとめています。人のタイプの見極め方から、タイプに応じたアプローチ方法など、適切なコミュニケーションが取れる方法と参考となる書籍についてもご紹介していきます。...

こちらは、必ず読んで欲しい記事ですね。

人のマネジメントがうまくいかない人が読むべきオススメ本5選

ここでは、人のマネジメントを中心に、参考となる本をいくつかご紹介していきます。

✔︎マネジメント

マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則

こちらは、もう定番中の定番ですよね。

ドラッカーさんも人のマネジメントの重要性については書かれてはいるのですけど、割と最近はスルーされている感じもします。

 

✔︎知性を磨く

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)

こちらは、かなり人の生き方や人生に主眼をおいたマネジメントについて書かれている良書です。

単に部下のマネジメントについて説かれている本ではなく、その後の部下の人生やキャリアまで考えようという内容になっています。

だからこそ、「知性」というキーワードを本のタイトルに使っているのかもしれませんね。

 

✔︎HIGHT OUTPUT

HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント

こちらもマネジメントの基本について説かれている良書ですね。

成果もさることながら、評価にまで言及している本です。

最近読んだ本の中では、かなり読み応えのある、すぐに使える本だと思いましたね。

 

✔︎影響力の武器

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

これも定番中の定番ですね。

マネジメント以外にも、人を動かすマーケティングにも通づる書籍だと思います。

 

✔︎サーバントリーダーシップ

サーバントリーダーシップ

リーダーシップの内容ですが、人をマネジメントする上ではとても学びの多い本ですね。

自分のマネジメントスタイルを見直す意味でも「サーバント」というキーワードはヒントとなると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

いやいや。

このような上司に当たったら、最初はガマンできるかもしれませんけど、長くは続かないですよね。

その時はサクッと会社を去っても良いと、個人的には思っています。

また、人のマネジメントがうまくいかないマネジャーさんも、もっと生身の人間を扱うということを認識すれば、マネジメントのスタイルも変わるかもしれませんね。

もしかすると、若い時の研修や教育がなくなってきているからこそ、マネジメントがうまくいかない事象というのが増えてきているのかもしれませんね。

ここまでにご紹介してきた書籍や関連記事に関して、以下ではまとめておきます。

それでは、今回はこの辺で。

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